こんにちは、COCOです!
今回は、「メーカーやAmazonから知的財産権・商標権侵害メールが届いた際の対応方法」について解説していきます。
Amazonアカウントが停止する原因の1つに「知的財産権の侵害」や「商標権の侵害」によるものがあります。
よく、知的財産権と商標権の違いを理解しておらず、混合している人を見かけますが、商標権はあくまでも ”知的財産権の一種” になります。
後ほど詳しく解説しますが、基礎的な部分になりますので覚えておきましょう!
知的財産権侵害で訴えられる2つのパターンが分かる
知的財産権を有無を調べる方法が分かる
知的財産権侵害メールへの対応方法が分かる
知的財産権とは?
そもそも、「知的財産権とは何か?」について簡単に解説したいと思います。
知的財産権とは、知的財産基本法によって定められた権利です。
特許庁が運営するサイトでは、知的財産権について以下のように明記されています。
知的財産権制度とは、知的創造活動によって生み出されたものを、創作した人の財産として保護するための制度です。
※引用:特許庁 > 知的財産権について
また、知的財産権のなかにも様々な種類の権利が存在しており…
実用新案権
意匠権
著作権
商標権
などが挙げられます。
上記の権利のなかでも、黄色のアンダーラインが引かれたものについては、Amazonのアカウント停止と関わりの深い権利になってきます。
「商標権の侵害」については、当ブログでも詳しく解説を行っていますので、気になった方はご覧になってみてください。
知的創造活動によって生み出されたものを創作した人の財産として保護するための制度
Amazonが定める知的財産権侵害に関する規約
続いて、Amazonが定める知的財産権侵害に関する規約について見ていきましょう。
Amazon知的財産権ポリシーでは、以下のような記載があります。
Amazonでは、ブランドやその他の権利所有者の知的財産権を侵害する出品を禁止しています。
分かりやすいように簡単に言い換えると…
「メーカー(製造元)や正規代理店が販売を許可していない出品者は、商品登録された商品を無許可で販売しないでくださいね。」
ということになります。
なぜ、無許可での販売がダメなのか…?
理由は簡単です。
あなたが自分のオリジナル商品を販売しているとしましょう。
しかし、販売している商品ページに顔も名前も知らない第三者が相乗り出品をしてきたとします。
そして、訳の分からないコピー商品を勝手に販売され、あなたの販売機会は減少。
挙句の果てには、購入者からクレームと低評価をつけられる…。
結局、メーカー側も考えることは同じということです。
メーカー側が販売を許可しない理由は様々ですが、ほとんどの場合において…
ブランドイメージの低下に繋がる
販売機会の損失に繋がる
といった理由に該当することが多いです。
販売を許可しないメーカーはブランドイメージの低下や販売機会の損失を懸念している
知的財産権の侵害で訴えられる2つのパターン
続いて、知的財産権の侵害で訴えられる2つのパターンについて見ていきましょう。
パターンは大きく以下の2つです。
パターン②:Amazonアカウントスペシャリストを通じて連絡が来る
それぞれについて、簡単に解説していきます。
1.メーカーや正規代理店から直接連絡が来る
メーカー(製造元)や正規代理店から、メールや書類にて直接…
「あなたのショップは弊社の知的財産権を侵害しています。ただちに当該商品の販売中止を要求いたします。」
といった旨の連絡が届きます。
これが1つ目のパターンです。
2.Amazonアカウントスペシャリストを通じて連絡が来る
こちらは、メーカーや正規代理店が一度Amazon側に申し立てを行い、申告が受理されることで、Amazonアカウントスペシャリストから我々に連絡が送られます。
もう少し詳しく流れを記載すると…
↓
Amazon側がそれを確認し、申告を受理するか否かの判断を行う
↓
申告が受理されたら、Amazon側が該当ショップ宛に連絡(警告)を行う
といった感じですね。
難しい内容ではありませんので、簡単に流れを理解しておきましょう!
パターン①:メーカーや正規代理店から直接連絡が来る
パターン②:Amazonアカウントスペシャリストを通じて連絡が来る
専用サイトから知的財産権の有無を確認しよう
続いて、専用サイトから知的財産権の有無を確認する方法について解説します。
専用サイトは大きく2種類あり…
などから、知的財産権の有無を確認することができます。
知的財産権(主に商標権)侵害の申し立てがあった場合、申告者が ”本当に商標権を持っているか” を確認しておくことは非常に大切です。
申告者の情報は、Amazonアカウントスペシャリストからのメールに必ず記載されています。
なかには、実際に商標権を持っていないにも関わらず、故意に侵害を訴える ”悪性なセラー” も存在します。
そういった嫌がらせ行為にもしっかりと対抗できるよう、これからご紹介する専用サイトをぜひ活用してみてくださいね。
1.J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)から確認
こちらは、特許庁が運営している専用サイトです。
J-PlatPatでは、商標取得済みの商品について検索することができます。
赤枠で囲った部分に「ブランド名」や「商品名」を入力してみましょう。
2.Toreruの商標検索から確認
続いては、Toreruです。
こちらは株式会社Toreruが運営する商標クラウドサービスであり、文字列での検索に加え、画像検索にも対応した便利なサイトです。
テキスト検索から調べる場合は、先ほど同様「ブランド名」や「商品名」を入力してみましょう。
申告者の中には実際に商標権を持っていない事業者も存在する
知的財産権侵害の連絡が届いた場合の対応
最後に、知的財産権侵害の連絡が届いた場合の対応方法について解説していきます。
対応の流れを簡単に記載すると…
↓
メーカー側に対して謝罪メールを送る
↓
Amazon側に対して謝罪メールを送る
の3ステップになります。
それでは、1つずつ順番に見ていきましょう。
ステップ①:該当商品の出品停止と削除
まずは、メーカーもしくはAmazonから連絡(警告)が届いた時点で、すぐに出品を停止し、該当商品を削除しましょう。
Amazonセラーセントラルの在庫画面から、該当商品の「商品と出品を削除」をクリックしていただければOKです。
ステップ②:メーカー側に対して謝罪メールを送る
続いては、申告者(メーカー側)に対して謝罪のメールを送ります。
連絡先メールアドレスは、Amazonアカウントスペシャリストからのメール内容を確認すれば分かります。
また、以下に謝罪メールのテンプレートを用意しましたので、必要に応じてご活用ください。
○○(申告者)様
知的財産権の件でご連絡をいただきました、○○(自分のショップ名・名前)と申します。
この度は、御社へご迷惑をおかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。
大変申し訳ございません。ご指摘いただきました当該商品につきまして、速やかに販売停止・回収の措置をとらせていただきました。
ご確認いただけますと幸いです。
(商品名を記載)
また、当該商品につきましては、今後一切の掲載・販売をいたしません。
大変お手数をおかけいたしますが、notice-dispute@amazon.co.jpまで
Amazonへの申し立ての取り下げをお願いいたします。今回の件を重く受け止め、今後の再発防止策をAmazonへ報告させていただきます。
この度は、○○(申告者)に多大なご迷惑をおかけいたしましたこと心より深くお詫び申し上げます。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
ステップ③:Amazon側に対して謝罪メールを送る
最後に、Amazonアカウントスペシャリストに謝罪のメールを送ります。
連絡先のメールアドレスは、「notice-dispute@amazon.co.jp」になります。
こちらもテンプレートを用意しておきましたので、必要に応じてご活用ください。
Amazon.co.jp
アカウントスペシャリスト
ご担当者様平素からお世話になっております。
知的財産権の件でご連絡をいただきました、○○(自分のショップ名・名前)と申します。
この度は、御社へご迷惑をおかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございません。商品名:○○
ASIN:○○
侵害の種類:商標権
申し立て番号:○○○○ご指摘いただきました上記商品につきましては、既に販売停止措置をとらせていただき、○○(申告者)様にメールにて謝罪をいたしました。
その際に、知的財産権侵害の申し立ての取り下げに同意して頂きましたので、ご報告させていただきます。
今後は、知的財産権の侵害にあたる商品は一切販売しないよう、当ショップの管理体制を一層強化し、再発防止に努めて参ります。
この度は、○○(申告者)ならびに御社へ多大なご迷惑をおかけいたしましたこと心より深くお詫び申し上げます。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
ステップ①:該当商品の出品停止と削除
ステップ②:メーカー側に対して謝罪メールを送る
ステップ③:Amazon側に対して謝罪メールを送る
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、「知的財産権とは何か?」から始まり、「知的財産権・商標権侵害メールへの対応方法」まで詳しく解説しました。
最後に、今回の内容についてサクっと振り返りを行いましょう!
知的創造活動によって生み出されたものを創作した人の財産として保護するための制度
Amazonはブランドやその他の権利所有者の知的財産権を侵害する出品を禁止している
販売を許可しないメーカーはブランドイメージの低下や販売機会の損失を懸念している
知的財産権の侵害で訴えられる2つのパターンは以下の通り
パターン①:メーカーや正規代理店から直接連絡が来る
パターン②:Amazonアカウントスペシャリストを通じて連絡が来る
J-PlatPatとToreruを活用することで商標権の有無を確認可能
申告者の中には実際に商標権を持っていない事業者も存在する
知的財産権侵害の連絡が届いた場合の対応手順は以下の通り
ステップ①:該当商品の出品停止と削除
ステップ②:メーカー側に対して謝罪メールを送る
ステップ③:Amazon側に対して謝罪メールを送る
知的財産権とは、知的財産基本法によって定められた権利のこと
知的財産権の侵害は、多くのセラーが経験する失敗事例の1つでもあります。
しかし、しっかりと万全の準備を整えておけば、Amazonアカウントの停止処置を受けることなく、アカウント運営を続けていくことが可能です。
もちろん、一番は「警告を受ける可能性のある商品を仕入れないこと」であり、しっかりと商品リサーチの段階で意識しておく必要があります。
当たり前ですが、知的財産権の侵害メールが届いた場合に、無視して販売を続ける行為はご法度になりますので、その点だけは十分注意してくださいね!
長くアカウント運営を続けていくためにも、Amazonが定める規約・ルールを守って販売をしていきましょう。
あなたのために問題解決へ向けてサポートさせていただきます!